便秘
食生活の欧米化や不規則な生活、運動不足、ストレスなど、私たちを取り巻く環境は便秘の原因でいっぱい。便秘はほとんどが生活習慣の乱れによって起こりますが、別の病気の症状として現れるケースもあるので注意が必要です。便秘をスッキリ解消するためには、まず原因を突き止めることが大切です。その上で食生活の改善や運動、ストレス解消などを行いましょう。

1.女性に便秘が多いのはなぜ?
便秘は食生活や運動、心理状態など、日常生活すべてが影響して起こるもの。「便秘体質だから」「女性は便秘になりますいから」という人がいますが、それだけでは便秘になりません。人間の体は通常、口から入った食べ物を消化吸収し、そのカスを便として排泄するようにできています。ただ、女性は朝忙しいとトイレを我慢したり、ダイエットしたり、月経によるホルモンの変動などがあるため、便秘になりやすいのです。

2.便秘の種類
便秘は大きく次の2つに分けられます。
・機能性便秘
おもに、食生活や運動不足などが原因で起こる「弛緩(しかん)性便秘」と、ストレスが原因で起こる「けいれん性便秘」の2種類があります。
・器質性便秘
大腸がんや大腸ポリープ、子宮筋腫などの病気が原因で起こるものです。

3.便秘が及ぼす他の症状
便秘に伴い、不眠症を始め、イライラや肌荒れ、食欲不振、肩こり、頭痛などが起こるケースがあります。これらの症状と便秘との直接の因果関係は、医学的には証明されていません。便秘によって自律神経が失調し、血行が悪くなって症状が出たり、便秘により栄養の吸収に障害が生じるために起こるケースが考えられます。また、便秘を起こす生活習慣によって、並行的に不眠症や肌荒れなどが起こる場合があります。

4.慢性の便秘を改善する食事法
便秘の改善のためには次のような食事法を心がけてください。
・必要量を食べることが大切です。無理なダイエットは禁物です。
・便の量や水分を調整して便通を促す食物繊維を積極的に摂ります。
・朝食を抜かないこと。朝1杯の水も効果的です。
・便秘解消効果のあるビフィズス菌やフランクオリゴ糖を含む食品を摂りましょう。
・ビタミン不足にならないように。特に酵母やレバーに含まれるビタミンB群は腸のぜん動運動を促進する効果があります。

5.便秘解消によい運動
便秘の解消には腹筋運動に加え、ウォーキングや水泳、ジョギング、ヨガなどの全身運動もおすすめです。自分に合ったもので無理なく続けられる運動を選んで、ぜひ毎日の習慣に。余分な脂肪を燃焼させ、生活習慣病を予防することもできます。また、買い物や通勤の際、いつもより早足で歩くだけでも効果があります。
〈赤ちゃんのポーズ〉
・息を吸いながらひざを立てて座る。右手で左足を持つ感じで腕をクロスさせ、両足のスネを抱える。
・体を後ろに倒し、かかとをお尻に近づけ、あごを引く。息を吐きながらおなかを圧縮。しばらくそのままに。
〈腰を持ち上げる体操〉
・両足を伸ばして座る。両手を後ろにつく。
・肩からつま先まで一直線になるよう、腰を持ち上げる。約15秒静止した後、(1)に戻る。
〈足を上げてV字をつくる体操〉
・両足を伸ばして座る。両手を後ろにつく。
・腹筋を意識しながら、両足を伸ばしたままゆっくりと上げる。約30秒静止し、(1)に☆戻る。

6.便秘に効くマッサージ法
便秘の改善には、おへそのあたりに両手を重ね、「の」の字を書くような感じでマッサージを。入浴時は副交感神経を刺激し、リラックスできるので、さらに効果的です。

7.便秘を改善する生活法
食生活や運動以外に生活面で気をつけてほしい点は次の通りです。
・規則正しい生活を心がける。
・トイレを我慢しない。
・朝食後、必ずトイレに行く。
・睡眠をたっぷりとる。
・ストレスをためない。
・おなかのマッサージやツボの指圧をする。

指圧・マッサージは、便秘、特に機能性のものに効果があります。生活環境を整えると共に、定期的な施術で快便生活を手に入れましょう。